窮鼠

6/6
前へ
/329ページ
次へ
動力は電気?、当然この車が生産された当時のものではなく、エンジンを換装しているようで、違和感を感じる程静かだ ボブに頭を下げ、倉庫の中の暗闇から表へ 容赦なく照りつける日差しが、今が昼間なのだと教えてくれている そのとき・・・ ドギャー、ギャギャギャ ババババババ・・・ ダンプが2台倉庫のコンテナの壁を突き破ってきたかと思えば 荷台から迷彩服の奴らがウージー銃を乱射! パラパラと音は軽いが破壊力は凄まじい 車のボディは防弾なのか、弾をはじいて傷も付かない だが悠長に構えて囲まれればしゃれにならない ギャギャギャ 啼いたタイヤが白煙を上げ、奴らにつっ込む 中央突破で、2人ほど蹴散らし、急いで長い直線を探す この重い図体で100マイル出すのなら 300mは必要だろう   道を探して走っていると港に出た よし、ここなら・・・ 一気にアクセルをべた踏みして加速する 電気だから静かだったのだが、さすがにキーンというモーター音が凄まじい 一気にメーターの針が跳ね上がる 前から軍の装甲車が群れを成している 一歩間違えば突っ込んでOUTだろう 80マイル 90マイル、もうチョイ・・・ 98・・・100、今だ! 「ゴオオオオオオオオ!!!!!」 -------------------------------
/329ページ

最初のコメントを投稿しよう!

167人が本棚に入れています
本棚に追加