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「やめて! 仲間同士で争うのはもうやめてええ!」
涙を流し懇願する深川の声は、二人の耳に届かない。
「おっ! これもまた使える構図……」
名城もまたすばやい動きで、さっとスケッチをはじめた。
先ほどから、遠本と美須賀の箒バトルの場面を描き写していたおかげで、スケッチブックの上は激しい戦いの描写でいっぱいになっていた。
名城は満足そうに微笑む。
しかし、それぞれが胸に熱い思いをひめていた四人は、明らかに温度差のある二人の存在に、気づいていなかった。
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