0人が本棚に入れています
本棚に追加
窓から差し込む夕暮れの光を受けながら、入藤の表情はだんだん蒼白に変わり、
次に顔が真っ赤に染め上がり、
やがてわなわなと震えだし、叫んだ。
「ちっくしょう! 新聞部の奴らなめやがって! 許さん!」
言うなり、手に持っていた校内新聞を床へとたたきつけた。
「我がパソコン部をなめやがって! 新聞部ども、血祭りにあげてくれるわ! キシャアアアアアアアア!」
入藤は右足を大きく後ろに振り上げると、落雷のごとき激しさで、足元においてあったカバンを蹴飛ばした。
カバンは部室内を、流線型を描きながら舞い、ちょうど開いていた窓から飛び出し、宙へ舞った。
そして下へ落ちた。
最初のコメントを投稿しよう!