【1】一月十六日の出来事

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窓から差し込む夕暮れの光を受けながら、入藤の表情はだんだん蒼白に変わり、 次に顔が真っ赤に染め上がり、 やがてわなわなと震えだし、叫んだ。 「ちっくしょう! 新聞部の奴らなめやがって! 許さん!」 言うなり、手に持っていた校内新聞を床へとたたきつけた。 「我がパソコン部をなめやがって! 新聞部ども、血祭りにあげてくれるわ! キシャアアアアアアアア!」 入藤は右足を大きく後ろに振り上げると、落雷のごとき激しさで、足元においてあったカバンを蹴飛ばした。 カバンは部室内を、流線型を描きながら舞い、ちょうど開いていた窓から飛び出し、宙へ舞った。 そして下へ落ちた。
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