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「……なんだと?」
最初に声をあげたのは、背が小さいために最前へ追いやられた遠本だった。
彼女の好戦性をこの記事が刺激したのは間違いない。
「これは……ウチらパソコン部に対する宣戦布告……」
「まったくだ」
遠本の意見に、うんうんと頷きながら、入藤は他の部員の反応をうかがった。
次に拳を振り上げたのは、名城だった。
「ほんとムカつく! 今週で一番ムカついた! ……あ、でも昨日犬のウンコ踏んだから、それの次だけど……」
「……そ、それは災難だったな名城……。他のみんなどう思う?」
「とりあえず拷問しに行こうよ♪」
と怖いくらい笑顔の篠水。
こういうのを今時の小・中学生は(妖笑)と表記するのだろう。
「暖房なんて、先生がケチだからついてないのにね!」
ぷんぷん怒りながら、両手を大きな胸の前でぎゅっと握る深川。非常に可愛い。
そしてその背後で、
「殴りこみは賛成」
静かに言った美須賀。
全員の意見を聞き終わり、入藤はふっと笑った。
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