序章 始まりは歴史から紡がれる

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  一部の軍隊が引き起こしたもので、アメリカは対処が遅れてしまう。 そこで登場したのが日本だった。 素早くアメリカに魔導師で組織された部隊を派遣し、僅か3日足らずでテロを鎮圧したのだ。 この一件は大々的に世界各国で報じられ、また、日本の力を知らしめる結果にもなった。 日本は、ただの極東の島国なんかじゃない。 日本は、ただの敗戦国なんかじゃない。 日本は、他国の列強にも劣っていない。 華やかな見出しが新聞に載せられ、讃えられる。 その裏で。 忘れ去られていた事実もあった。 眩い光の中からでは陰は見えなくなるように。 例えば。 魔法の力が改めて認知され、それによる小競り合いが度々起こったり。 例えば。 アメリカでのテロをきっかけに、亡くなった人がいたり。 華やかな舞台の上からでは決して気付くことのない、憎悪。 魔法に頼ることで生じる抗争。 陰のことは、陰に入らなければ分からない。  
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