ep.4

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カーテンのすき間から射し込むひかりで目が覚めた。 いつのまにか眠っていたらしい。 といっても、明け方まで起きていたのだけど。 完全に寝不足でまぶたが重い。 半分眠ったままの頭で、昨日しっかりと抱いていたはずの温もりを探す。 しかし、手に触れるのは冷たいシーツの感触だけ。 「っ!?」 そこで一気に頭が覚醒した。 飛び起きて時刻を確認する。 8:45 枕元の時計は二時間の寝坊を示していた。 慌ててリビングに行くと、テーブルの上に簡単な朝食と書き置きが残されていた。 仕事に行きます。 朝食作ったので食べてください。 秋保 几帳面な字で書かれたメモを見て、しまったなぁと思う。 朝御飯だけじゃなく、お弁当も準備していない。これでは主夫失格である。 今日の夕飯は秋さんの好物にしようと心に決めて、まずはシャワーを浴びるべく風呂場へと向かった。
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