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今夜は秋さんの好きなロールキャベツを作った。
1度作ったときひどく気に入ってくれて、今では一番のお気に入りになっている。
手間がかかることをわかっているからか、リクエストされることは少ないが、たまに作るとすごく嬉しそうな顔をしてくれる。
今日もとびきりの笑顔を見せてくれた。
「ロールキャベツじゃん!うまそうだな。」
弾んだ声で言う秋さんが可愛い。
「朝も昼も準備できなかったんでお詫びの気持ちを込めて張り切っちゃった。」
そう言えば
そんなこと気にしなくてよかったのにと言ってくれる。
秋さんはいつも自分の方が年上なんだから、リードしなきゃと思ってるみたいだが、こういうときは大人だなぁと素直におもう。
それから、いつものようにご飯をたべて、お風呂に入る。
秋さんが先に入ってそのあとが俺。
たまには一番風呂を譲ると言われるが、秋さんは外で働いて帰ってくるのだからそこは譲れない。
湯船につかりながら昨日のことについて考える。
秋さんは年上ってことを気にしてるっていうか、案外頑固にこだわってるから、あまり甘えてきたりはしない。
だから、もしかしたらなにか良からぬことを考えているのではないかと思う。
告白してくれたときも、一人で悩んでそれが爆発してしまった結果であったし……。
でも、まぁ今日はいたっていつも通りだったからいいのかなと思う。
悩んでいる風でもないし。
しばらく様子見かな。
そう自分のなかで結論を出して、のぼせてしまう前に風呂から出た。
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