ep.5

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「はぁー……。」 「ため息。もう5回目ですよ、この10分間で。」 本田さんがコーヒーを淹れて持ってきてくれていた。 「そんなにため息ついてた?」 「えぇ。」 やっぱり自分は表に出やすいタイプなのかと思う。 「そーいえば、作戦はどうなったんです?」 そう聞かれて二度こぼれそうになったため息を慌てて引っ込める。 「うまくいかなかったんですか?」 「いや、そういうわけじゃないんだけど……。」 うまくいってないわけではないから、嘘をついているわけではないけど、自分がのぞんだ形と違うからかイマイチ言葉尻がはっきりしない。 「まぁ、今日のお昼はあけとくのでお話聞かせてくださいよ。」 本田さんがにこりと笑って言った。 「あぁ、助かるよ。」 ほんとに本田さんにはお世話になりっぱなしだ。 年下なのにしっかりしていて、俺なんかよりずっと大人だ。 吉平さんとも相変わらずラブラブだし、見習いたいものだ。
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