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魔女に連れられあたしは帰宅。
「たのもー
たのもー」
ドンドンとドアを乱暴に叩きながら魔女は叫ぶ。
「誰ですか、乱暴なのは……」
ガチャリとドアを開けご主人様が現れた。
あー、ご主人様!
助けて下さいまし!
「おハロー!」
あたしがご主人様に飛びつこうと思った瞬間、魔女はにんまりと笑みを浮かべあたしの前に立ちはだかった。
「…………」
ご主人様は無言でドアを閉める。
その瞬間、ドアにわざと足を挟みストッパーにした。
「んふ、んふ。
そう粗末にしなさんな」
無理矢理ドアをこじ開け魔女は笑う。
「変な事するから、まさかと思ったが……。
帰ってくれ。
優里亜(ゆりあ)に関わるとロクな事はない」
露骨にご主人様は嫌そうにしている。
「まぁまぁ、堪えて下さいな~。
久しぶりに会った幼なじみを冷たくあしらわないでよ」
そう言って魔女は家に侵入。
「だ~。
もう、入ってるし。
優里亜はいつも無茶苦茶なんだよ。
いきなり海外留学に行ったかと思ったら急に帰ってきて、帰ってきたかと思えばいきなり前の変な空き家に住み着くし……」
ご主人様はグスグズ言いながらも、魔女に座布団を差し出す。
何だかんだ言ってご主人様は優しいのにゃ。
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