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ーー暖かい昼下がりーー
「にゃ~……」
あたしはベランダから差し込み、カーテンの隙間から漏れるお日様で日光浴中。
このちょうどいい具合の暖かさは絶妙にゃ。
ガチャリ
ドアの開く音が聞こえてきた。
もしかして……!
「ジャス~。
帰ってきたぞ~」
あたしを呼ぶこの声は!
「にゃにゃ~」
小走りにあたしは声の主のところに行く。
そして、声の主……あたしのご主人様である『東 祐希(あずま ゆうき)』の足に纏わり付く。
ご主人様は、長身でシュッとした身なりに顔立ちも凜としている。
サラサラの茶髪からはいい匂いがする。
……てな具合で人間の世界では『イケメン』と言うらしい。
ご主人様のお仕事は『小説家』という物らしい。
よく『パソコン』という箱と睨めっこしている。
「お、ジャス。
見てみろよ。
ジャスの好きなサーモンの刺身だぜ」
スーパーの袋から半額の刺身が取り出された。
こ、こ、これは!
大好きなサーモンにゃ!
「にゃんにゃんにゃ~」
真っすぐに尻尾を伸ばし、ピンッと髭を伸ばす。
嬉しさは絶好調に達する。
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