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「おい。目隠し外れないようにしてからにしろよ。拓帆が乱暴したことにするんだからな。それを発見した俺らが拓帆をボコボコにして助けたことにするって計画をだろ?」
「分かってるって……これで拓帆を疾風から引き摺り下ろせるってわけだしね。運よけりゃ、助けた俺らが疾風に入れてもらえるかも知れないしな」
「疾風に入ったら、俺ら怖いモノ無しになるよな」
「うん。この関東じゃあ、幅利かせられるのは間違いねえ。だから、ヘマはするなよ。この計画ばれたら、疾風総長の怒りを俺らが買うことになるんだし。俺ら、逆にこの関東にいられなくなるぞ」
「いられなくなるは……拓帆の野郎だ。今のうちにやっちまおう。お前はどうする?」
「お前の見てから決めるよ。どうも、子供みたいなヤツには食指(しょくし)が動かん」
「俺をロリコンみたいに言うなよ」
「へん。ロリコンじゃん」
一人の男が丸まったわたしに近づいて来て、足先で突いてきた。
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