出会い。

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時間も忘れたかのように、見ていた。 どれくらいたったか、なんて気にしてもなかった。 いつまでたっても、起きない。 諦めたくなくて。 だけど、きっと今の僕は変態に近い事をしている。 やめよう。 ベンチの横にあった、ブランコに乗った。 ギィって、音で使われた形跡がなければ、汚い。 雪は止んでいた。 地面に少しだけ積もった雪は、虚しく見えた。 明日には溶けちゃうのかな。 また、降らないと僕みたいに。 みんなから、忘れられちゃう。 頬を伝った水が、涙だと気づくのには、時間が必要だった。
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