第六章 主役は町へ赴き、カラスが祓われそうになる

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****** 『第3章 魔法使用について―2,方陣式 ●概要  “方陣式”とは、魔法を発動させる式――プログラムだ。歴史は浅いものの、式が出せれば誰でも魔法が使える、という利点により急速に発展した。  “方陣”という方形に兵士が並ぶ陣形から名前がとられ、4角にその魔法の働きを示す文字を置き、線で結ぶことで式は成り立っている。つまり、ベースは方形である。 ここで「あれ?」と疑問に思うだろう。 それもそうだ。使っているのは円形、または不規則な模様の様なものが主流である。でもよく見てほしい。ベースの方形が隠れている。  「方陣式はまず書け!」誰もがそう言われた覚えがある。私もその1人だ。 方陣式は、図形が重なり、文字が羅列する模様なものである。“書く”ではなく“描く”の方が正直妥当であるようにも思える。面倒くさいが、実際描かなければ、使えないことも事実。そして、逆を言えば一旦描いて、どういう魔法かを理解すれば、あとは注ぎ込む魔力の量や魔法の性質、方陣式の範囲等の調節のみで、半永久的に使用できる優れもの。 そこを誤解して方陣式を避ける学生が多いようだが、これほど便利なものはない、ということを理解してほしい。
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