サクラサク

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「だってずっと逢いたかったのは、私の方だもん。」 「!?…本当に待っててくれてたんだ…」 胸に嬉しさがこみ上げてくる。言葉で表せないのがもどかしい。 「電話でも言ったのに…」 少し視線をそらして言う。 「ごめん…」 もうそれしか言えなかった。 シュンッとなった俺を見て彼女は微笑んだ。彼女の笑顔が可愛くて、つい見とれてしまう。 彼女の瞳に微かに浮かんでいた涙は、すっかりはれていた。
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