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「そういえば、ちょいとおかしな物を発見したっけな」
かずらの言葉を聞いて、何か思い出したように川藤が口を挟む。
「パンクしていない側のタイヤ……この部分だ。ホラ、見てみろ。何か細い物が食い込んだような跡がある」
「確かに、ありますね。何の跡かは分かりませんか?」
「さぁな。ワイヤーか何かじゃねぇのか?」
「ワイヤー……そんなもので、タイヤがパンクしたりするんですか?」
「パンクの原因は様々だ。夏場の野外に放置しているだけで、太陽の熱でタイヤが裂ける事だってある。薔薇の棘でパンクってのもあるくらいだしな」
「へぇ~、そんな物でも……」かずらは思わず感心してしまう。
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