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景山に案内されてやって来たのは、とある個人病院だった。比較的綺麗な外観を眺めながら、かずらは疑問を口にする。
「事故現場から確かにそれほど離れてはいませんが……でも、ここより大きな市民病院がもっと近くにありますよね? 何故そこにしなかったのでしょうか?」
「受け入れを拒否されたと聞きました。そして、この病院へ運ばれたのだと」
受け入れ拒否……その言葉を聞いてヤマラージャがフンと鼻を鳴らす。
『真相はどうだかな……とりあえず話を聞くぞ。こんな所で考えていても意味がない』
そうですね、とかずらは頷き、病院へ入ろうとした瞬間――
突然、入口が開き何者かが姿を現す。その人物を見て、景山の表情が変わった。
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