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『いちいち顔色を変えるな、小者が』
かずらの隣にいたヤマラージャが話しかけてくる。
『手立てはある。貴様はここで待っていろ』
そういうと、ヤマラージャは扉をすり抜けて単身、病院内へ入っていく。
(そうか! ヤマラージャさんなら妨害を受けず、祐君の様子を見てくる事が出来る!)
気を取り直したかずらは、城ヶ崎達に向けて「……失礼します」と言い、背中を向けた。案外あっさりと引き下がった相手に対して少し驚いた表情をしつつも、城ヶ崎は余裕たっぷりで「明日、裁判で。楽しみにしておりますわ」と嫌みたらしく言い放った。
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