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――病院から離れ、10分程経過しただろうか。とりあえずコンビニを発見したので、その中でヤマラージャの帰りをかずらは待っていた。
景山は先程から店内を一切物色しないかずらに対して「あの……ここで一体何を……」と聞いてくる。「もうすぐだと思うので、待っててください」と言うかずらの言葉に「……は、はぁ……」と気のない返事をするしかない。
(ちゃんと祐君の様子を見てくれたのかなぁ……)
合格発表を見に行った子供を待つ母親のような心境だった。すると突然、かずらの背後から『挙動不審な動きをするな。気持ち悪い』と声をかけられる。
「ひゃぁああああっっ!? や、ヤマラージャさん?!……あ……!」
かずら以外の者にヤマラージャの姿は目に映らない。なので傍から見ると、突然女が奇声をあげたようにしか見えないのだ。
その事に気付いたかずらは大勢の視線を浴びつつ、顔を真っ赤にしながら慌てて外へ出る。
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