――調査開始

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「許せません……! この事実を裁判で明かしましょう!」 『どうやってだ? その証拠となるものを貴様は持っているのか?』 「う……ぐ……!」 確かになかった。よもや「自分と一緒に行動している神様がこっそり棚橋祐の容体を見たんです」とは言えまい。 「こういうのはどうでしょうか?! 確かヤマラージャさんは、他人の夢の中に入って行動を誘導させる事が出来ましたよね?!」 確かにヤマラージャは以前、そのやり方で1人の男を無理やり証言台に立たせた事があった。 『病室の外に棚橋樹里の連れと思われる男が座っていた。恐らく2人は行動を共にしているだろう。貴様の言う通り、夢の中に入って相手を脅す事は可能だ。夢の中ではこちらの思い通りに事を進められるが、夢の外となれば違う』 「えっと……それは、つまり?」 『つまり外部から何者かに起こされた場合、簡単に夢から目覚めてしまうのだ。簡単に逃げられてしまう以上、脅しをかける余裕はない』
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