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夕は女剣士に駆け寄り、
女剣士を起こした。
「すみません、
俺を助けたばかりに…
…お怪我は?」
「…だ…い丈夫…」
夕が言い切るより先に答えると、
女剣士は自力で身体を起こし息を吸った。
「ヒール…」
突然現れた淡い光が女剣士を包む。
夕はただ唖然とそれを見ていた。
「…ふぅ」
何事も無かったかの様に死骸から抜いた剣を鞘にしまう女剣士を見て、
夕は取り乱した。
「な…な、なな?」
「どうしたの?」
「い、いまの光は!?」
「ああ…
私の友人には魔術師がいてね…」
夕の頭の中は既に限界を迎えていた。
見知らぬジャングル…
一つ目の化け物…
謎の女剣士…
謎の魔術師…!?
「意味が分からない」
夕は思わず出てきた言葉をそのまま口してしまう。
「確かに戦士が魔法を使うのは少し珍しいわね」
「いやそうじゃなくて!」
女剣士は夕の言葉に眉をひそめた。
「それなら…
なんだっていうの?」
「ここは何処であの怪物は何で貴女は誰で魔術師は誰なんですか!?」
「と…取り敢えず落ち着いて、
そこで少し休みましょう」
そう言うと女剣士は腰を降ろした。
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