第二章 楽園都市ルミシア

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夕も近くの岩に腰を降ろす。 「…私の名前はファリス」 ファリスの突然の自己紹介にまだ名乗ってなかった事に気付き、 アタフタしながら夕も名乗った。 「し、東雲 夕」 「シノノメ? ユウ? …変わった名前ね」 夕は逆に言い返しそうになるが何とか抑える。 ファリスは仮にも命の恩人なのだ。 どこか煮え切らないといった表情で頭をポリポリとかく夕を見て、 ファリスは苦笑いした。 「あのモンスターはサイクロプスよ。 最近はよく現れるみたいだし… 特に珍しくもないけど初見かしら?」 「!?」 《サイクロプス》 …と、 いえばゲームでお馴染みの一つ目のモンスターである。 しかし今はそんな事よりも優先して聞かねばならない事がユウにはあった。 「ここは何処なんだ?」
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