01.待つだけじゃ駄目なんだ

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「俺、決めた!」 「え何をですか?」 「サッカー選手も良いけどさ 宇宙飛行士になりたいなーって」 そう君が言ってからもう数十年 立ってしまいました サッカー選手なんてそう簡単になれる訳もなく 僕は地元のサッカー少年団のコーチとして小さい子とサッカーを楽しんでいます 『明日未明、いよいよ日本人数名が乗るスペースシャトルが発射されます。』 前まで宇宙の話が流れると、ついそちらに気を取られてしまいがちでした でも、最近はそんな事無くなりました 彼は、もう宇宙飛行士にはなれない怪我をしてしまったから。 なるには、高額な手術費と 辛くて苦しくて長いリハビリを乗り越えなくてはならないらしいです 『……このスペースシャトルに乗る日本人は..』 町を1人、歩きながら この辺も変わったなあ..って思い彼も変わったのかな?って 無駄なハズなのに…考えてしまいます 『野口秀明さん、館林圭さん 浜野海士さん以上の3名です』 聞きなれたような、いないような けれど、とても大切な名前を聞き 急いで顔を上げると、昔とあまり変わらない無邪気な笑顔でTVに映る浜野くんがいました 「なれたんですね、宇宙飛行士」 画面から微笑みかける浜野くんに少しだけ微笑み返してから 『なお、発射の様子はインターネットの生中継で..』 急いで家に帰った
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