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どうもどうもご機嫌よう。
僕こと森山明良(もりやまあきら)だ。
とか言って見たものの実は僕はふざけている場合ではないのだ。
困ったね、どうも。
今日は部活がなく、平和だと思っていると我が母上からとんでもないお遣いを言い渡された。
「明良、お兄ちゃん替えのTシャツ忘れちゃったみたいなの。ちょっと届けてくれない?」
え、凄い嫌。
あからさまに嫌そうな顔をして反抗したが母上はグイグイTシャツを押し付けてくる。
やめてやめて。
「届けてくれたら今日の夕飯明良ちゃんの好きなのにしてあげるっ」
「行かせていただきます」
嫌だけど好物が食えるなら我慢しようと思う。
頑張れ、自分。
なんていうか、困っている。
何回目だよというツッコみは聞き流すとして。
兄の由孝と僕が通う高校は違う。
かと言って私服で由孝の学校に行くのはなんか嫌。
どうしよう。
自分の通う秀徳の制服を着ていくのもなんかあれだ。
よし、気は進まないが由孝の制服を着ていこう。
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