―野性―

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「ハァッ…ハァッ……くそっ何なんだよ!何なんだよアレは!!」 “あるもの“を見てしまった俺は工場付近を必死に走っていた。周りはもうすっかり暗い、腕時計を見ると10時を回っていた。体が暑い。胸が苦しい。頭がクラクラする。廃材の陰に隠れ、震える肩を両手で抱き抱え深く息をすう。 少し落ち着きを取り戻したのか足に力が入らず崩れ込むように座り込む。 ─どうして俺は今こうしているんだろう───
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