―野性―

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「うおぉぉぉ...!!」 全力で自転車をこぐこと30分。ようやく俺の通っている高校、私立白桜(シロザクラ)高校の門が迫ってきた。 「あと少しで門しめるぞー急げー!!」 と、門番の先生が叫んでいる。 その時にはもう俺は門を通っていた。後は自転車を置いて、教室に走るだけ、俺は急いで自分の教室に向かう。正直ここからが正念場だ。 ここ、白桜高校は1学年7クラスといったそこらに普通にある高校なのだが三年前に建てられた新設校で一言でいうなら綺麗なのだ。さらに建てた理事長が超がつくほど金持ちで何でも広いのがいいのか、とにかく敷地も広い。 そのため、教室も多く俺のクラスの1一Bは四階にあるので階段をもうダッシュだ。これが思いのほか疲れる。 ダダダダ そして教室に入る。 「ギリギリセーフ!!っと!」 俺はそう言いながら自分の席につく。急いだから汗をかいた。 パタパタと下敷きであおいでいると後ろの席から声がかかる。 「おっす、ワンコロ!今日も全力自転車での登校ですか!?」 「そーだよ、みりゃ分かるだろ?ってか隼ワンコロ言うなっていつも言ってるだろ!」(あれ?これデジャブ…)
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