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★ ★ ★
ルークの部屋で一悶着あったとき、アスナはアレンの部屋に来ていた。
アレンに面白そうなことが始まりそうだからっと誘われ、こそこそとルークとセリーナの言い争いを盗み見たのだ。
セリーナがルークの部屋に何かを持って押し掛けたあと倒れ、ルークが優しく受け止めて部屋に運ぶ。
――二人とも見た目にそぐわず積極的だなぁ。
そう思ったアスナであった。
そして朝のことを思い出す。少し早めに学園に来てしまい散策していると、他のクラスのガラの悪そうな貴族に絡まれてしまった。
さすがに女子相手に蹴る、殴るの暴行は受けていないが、庭の裏で絡まれたため、肩を押されて倒れてしまった。
「なんだその痣ぁ? スゲー恐いんだけど」
「ていうか……気持ち悪りぃし! こっち見んな!」
「ごめんなさい……」
アスナの声は空気を振動させないほど小さく、貴族達には聞こえない、
「おい!」
そのときアレンが現れた。
「なんだテメー」
「やんのかゴラァッ!?」
二人目の貴族が前に踏み出してアレンに威嚇した途端、アレンの蹴りが綺麗に入った。……顔面に。しかも真下から真上に蹴っているので、必然的にアッパーされたように吹っ飛ぶ。
「ごめん、わざと」
「ふざけんじゃねぇぞ! テメ!?」
今度は鳩尾にエルボー(ひじ)。ぐふっと言いながら唾液を吐き気絶する。
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