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「なぁ、ジン。一つ質問いいか? 何でいつも俺が行くとこ行くとこの受付所に、あんたがいるんだ?」
これは素朴な疑問だ。なぜなら、俺はほとんど毎日大陸を旅しているのに、行った町の受付所には、必ずジンがいたからだ。まるで俺がいる場所がわかっているみたいだった。
「ああ、その事か。答えは簡単だ。ギルドの情報網がハンパねぇってことだよ。でも、こんなことしているのは、傭兵相手だけだがな。」
なるほど、ざっと簡単に言えば、無法者の監視ってことか。
「そうか。じゃあな、ジン」
「ああ、また酒場で会おうぜ……“――”」
ルークは既に酒場から消えていた。
無論、ジンが最後に呟いたことは誰にも聞こえることなく、空気へ溶け消えて行ったのであった……。
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