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「ブヒィィィィッ!」
「…………」
ロイ……お前が黙る気持ちはよくわかるよ……。
なんだかんだしてたら寮に着いた。アル、エド兄弟はずっとあっち向いてホイをしていたらしい。性格は真逆の双子だが、その程度の遊びで盛り上がれるとは、さすが双子としか言いようがない。
「じゃあな!」「皆さんまた明日」双子が言う。
「おう。アルにエド、また明日な」
「ああ」
「またね」
リフトに乗り、二階で双子は降りた。
部屋はさすがに一緒ではないが、お隣さんらしい。
二人と別れたあとリフトを閉じ、五階のボタンを押してロイに尋ねる。
「何階だ?」
「七階だよ」
それを聞いて七階のボタンを押す。しばらくリフトが動き五階で止まる。
「じゃあね、二人とも」ロイが言う。
「おう」
「ああ」
そして俺たちは五階の廊下を歩く。
よしっ、誰もいないな。
セブンスセンスをを使い、周囲に誰もいないことを確認する。そして俺は前を歩くアレンに向かって、あまりにも唐突に尋ねた。
「なあ」
「ん?」
「お前……何者なんだ」
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