使い魔召喚?

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 アレンは俯いて何も答えない。いや答えられないと言った方が正確か。 「お前は異世界の人間か?」 「……半分正解で半分ハズレだな」 「そうか……」  そう言って自分の部屋に向かうべく、歩みを進めた。 「おい、待てよ! そこまで詮索しといてそれはないだろっ。半分正解なら全部正解が何か聞くだろ普通」 「……確かに詮索し過ぎたな。悪かった」 「だから待てって!」  俺が部屋に入ろうとするのを防ごうと、アレンは俺の肩に手を伸ばす。しかし、その手が俺の肩に届くことはなかった。なぜなら俺が一瞬で身を翻し、かつ抜刀してアレンの首筋に刀を向けたからだ。 「もし、仮に聞いたとして。お前は答えるのか?」  俺は目を伏せながら尋ねた。しかしアレンは何も答えない。 「俺の“推測”が“確信”に変わったとき、俺はこの刀を振り降ろさないといけなくなる」  それはつまりアレンをこのまま殺すということだ。 「冗談……だよな?」 「いや本気だ。だがあくまで推測が確信に変わったときの話だ。だから俺はこれ以上聞かないことにする」 「じゃあ、最初から聞くなよ……」 「どうしても聞く必要があった。俺は少しでも情報が欲しかったんだ。……俺とてお前を殺したくはない。だから再三だが、これ以上聞かないことにした」 「そうかよ……」 「今まで通り俺と接してくれて構わない。まあ、できたらの話だが」  そう言って俺は刀を納めて部屋に入る。ドアを閉めると、アレンが自室に戻る足音が聞こえる。トボトボと重く、ずっしりとした足音が廊下に響いた。
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