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★ ★ ★
人間たちが住む世界マルシスにて。
その世界の中心にある国、大国エンティーク。
その国の王都ライギス城下町。街の真ん中にに王城があり、それを囲むように街が広がっている。
この町を歩いていた俺は、今晩の寝床、つまり宿屋を探していた。冬から春に変わるこの季節。俺が一番好きな季節だ。
今は午後一時。ちょうど腹が減ってきたな。と思っていると、ようやく宿屋が見つかった。
入り口に入ると「いらっしゃいませ」という声が飛び交う。なかなか良い雰囲気の宿屋だ。
受付に行くと、女の人が尋ねてきた。
「お泊まりですか?」
「ああ」
「では、一〇八号室をご利用下さい」
受付の人から鍵を貰った俺は、階段を登り、一〇八号室へと向かう。
部屋に入ると、ふぅと息を吐き窓開けた。新鮮で心地よい風が、部屋の中に入ってくる。
必要最低限のものしか入っていない革袋を置き、階段を降りて食堂に向かった。
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