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★ ★ ★
場所は教室から修練場に変わる。
使い魔召喚もやった場所だ。毎日たくさんの生徒がここで修練を積んでいるらしい。
「……来たな。おーしっ、来い、【ミュウ】」
『ハイよ、マスター。……んだ? このガキらはよ』
「俺の生徒だ」
『あぁ、そういやマスター、教師になってたな。』
「おい……」
今ラファエルが呼んだ使い魔は、しっぽが長くて薄い桃色の体毛で包まれており、小動物のようで愛くるしい印象を受けた。しかし、なぜか顔につけている赤ぶちのサングラスのせいで、可愛さが半減している。
『で? なんの用だよ、マスター』
「今から生徒の武器と魔法の試験があるんだ。的になって、威力の点数をつけてくれ」
『了解だぜ、マスター』
「百点満点で頼む」
『そりゃあ良いが……ほとんど一桁になっちまうぜ』
ミュウの言葉を聞いたとたん、クラスの半数なにをぉっと躍起になった。一組は優秀な人材が集まっているから、皆のプライドも高いのだろう。
ミュウは一度霧のような常態になったあと、再び戻ると弓の的にみたいになっていた。中々様になっている。
その後試験は着々と進んだんだが、俺はあることに気がついた。魔法の試験は0点だということに。しばらくして順番が回ってきた。
武器試験で稼ぐか……。
そう思い的の前、つまりミュウの前に立って、居合いの構えをとる。
セブンスセンスを使おうかとも考えたが、あまり人前で使わない方が良いと思って自粛する。
「【居合い・勇旺舞進】」
ゆうおうまいしんとは、俺が使う技の中で最も威力が高い技だ。溜めと反動が少々長いが、当たれば相当な威力を誇る。
逆に威力はないが、居合いをしたあとの反動が少ないく、素早く納刀して連続攻撃ができる、【真一文侍】(まいちもんじ)という技もある。
バゴォォォォォンッ! と音と共に斬撃がミュウに当たった。だが的には傷ひとつない。
う、嘘だろ……!?
『う~ん。今までのやつよりましだな。初の二桁、十二点やるよ』
今までの最高が三点だったから凄いのかもしれないが、百点満点で十二点はかなり低い。相当辛口な点数だ。
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