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セリーナとシスル以外と一通り握手をした。握手をする時は勿論、手袋をするのを忘れなかった。
俺達は依頼である魔物討伐をするため、神域に向かった。依頼内容の紙は以前より詳しく明記されており、主に生徒が危なくなったときだけ手伝うそうだ。
なので俺は一番後ろで、ただついていくだけになってしまった。……というより省られた。
「貴方なんか必要ないから」
「ボクたち……いやボクだけで十分だね」
「まあ、俺がパパっと終わらせてやるよ」
「私たち、結構強いんだよ」
「わたくしたちにお任せ下さいですわ」
「僕も頑張るから今は見てて大丈夫かな」
なっ? ものの見事にはぶられてるだろ?
まあいい。魔物討伐の本当の恐ろしさを知ればいいだよ。知れば。
すると突然地面が隆起し、そこから体長2メートル位の土竜(もぐら)のような魔物が出てきた。
鼻息は荒く、口元には鋭い犬歯が見えた。茶色くて硬い体毛に包まれており、並の武器では全く歯がたたないだろう。
かといって強い魔物かと言われればそうでもなく、Dランクとレベルはそこまで高くない。
理由としては顔にほとんど体毛がなく、武器が通る弱点がある上に動きがとろい。しかし一番はやはり魔法に弱いということだろう。
「【inferior・アイスバーン】」
「【inferior・ライトニング】」
「【inferior・ルクス】」
「【inferior・ウォーターカッター】」
「【inferior・ウィンドブレイド】」
「【inferior・グラウンドハンマー】」
……開始5秒で撃破。
はい、もう俺は空気ですね。
てか必要ないですよね。
結論、俺より皆強いんじゃね?
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