傭兵

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  ★  ★  ★  目が覚めるとどこかで横たわっていた。天井があるため室内だということはわかる。頭がぼーっとし、体のだるさを感じながらも体を起こした。  恐らくここはさっきの酒場(ギルド)の二階にある部屋だろう。大体予想はしていたが、やはりジンが鼻ちょうちんをつくり、椅子の上で寝ていた。  実を言うと、ジンと知り合ってもう十回目なのだ。こうして気絶した俺を助けてくれたのは。  初めて気絶し助けてもらったときは、危うくジンの首を跳ねそうになった。奇襲と勘違いをしてしまったのだ。その後、ジンにはこっぴどく叱られ、最後には「一発殴らせろっ」と言われた。勿論、逃げたが……。  てなわけで、今はジンの鼻ちょうちんをどのように割るか思案している。ちなみに前回は鼻くそを飛ばして割りました。はい、下品なことをしてすみません。  でどうしようかなと思っていると、いいことを思いついた。そう無視ればいいだ、起こさずに。ジンが起きたときに俺がいなくて「えっ」となる顔を思い浮かべると、ついにやけてしまった。
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