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ジンの説得により俺はライギス魔法学園に入学することになった。しかし、すぐに入学する訳ではない。
ジンによると――「入学前に筆記と実技試験が魔法学園であるらしいぞ。これも強制らしいから行ってこい。今から」
ギルドに行った瞬間のジンの第一声がこれだった。昼から試験は始まるらしい。
さらに魔法学園まで二十キロときた。馬を借りる金があるわけもなく、約一時間走った。
というわけで今、筆記試験を終え、実技試験がある会場に向かっている。筆記試験は俺なりにまあまあできた。一応答案用紙は全て埋めたしな。
実技試験はライギス魔法学園の教師と組み手をするようだ。しかし、組み手をやっている意味があるのかと問いたくなるほど、皆一瞬で倒されている。
ちなみに俺は今、群青色の刀を持っていない。
ジンいはく、
「ルークの刀は魔法耐性剣、略して魔剣って言ってな、魔法が斬れるんだ。だから学園に持って行くと、ちとまずい。それは普通お前の年で持ってると目立ちまくる。相当高いし数も少ないからな。ルークは目立ちたくないだろ?」
だそうだ。
今はジンから貰った市販の刀を提げている。まだ手にしっくりこないが、なかなかの名刀である。
「次のやつ」
そうこうジンとの話を思い出しているうちに、俺の番ががまわってきた。
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