魔法学園入学

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 そこで女教師は言葉を切る。なぜなら俺が瓦礫の中から出てきたからだ。ちょっとだけフラフラするが、何とか瓦礫から出て立ち上がる。  二人の教師を見ると珍獣を見たかのような顔でこっち見ていた。周りにいた他の生徒もひそひそと何かを話している。  何これ。俺今めちゃくちゃ目立ってない?どうするルーク・ルシュファルド十六歳っ。逃げるか……。 「ほ、ほれ見ろ。ケロッとしてんじゃねぇか。お、俺の目が正しいに決まってないわけがないに決まってないだろうが……」  いつのまにか正気? に戻ったラファエルが、助け船? を出してくれた。しかし、言い回しがワケわからん過ぎる。とりあえずこの教師はバカだな。覚えとこう。 「ちょっと君、本当に大丈夫なの?」  女の教師の問いかけに俺は無言で頷いて答える。そして両手で刀を縦に構え防御の体勢に入った。 「あらららら。何してんのお前?」 「先生と力勝負しても勝てそうに無いんで、ひたすら攻撃を受け流して耐えます」 「へぇー」  この人の心情、絶対おかしい。さっきは焦ってたのに、今はおちゃらけた感じだ。こりゃあめんどくせーな。
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