198人が本棚に入れています
本棚に追加
/353ページ
そこではっと目が覚める。ベットを見ると汗でぐっしょりだった。
時計を見るといつもより起きる時間が早い。今から寝るのもあれなので、俺は顔を洗いに行った。
久々にあの夢を見てしまった……。もう八年も前の事なのに。……今も俺はこれに囚われているのか?
なぁ、ナイト……。
俺はもう寝る気分ではなくなったので、修練に取り組んだ。
汗の染みたシャツを脱ぎ、上半身裸の状態で刀を抜いて、素振りを開始する。
軽く千回ほど素振りをした後、敏捷性を鍛える修練(ようは反復横跳びのようなもの)を重ねる。
体を動かしたことによって、さっきの夢についての記憶は大分薄れてきた。
次は“力”をほんの少し使った状態で同じメニューを四セット行った。
この力は師匠が教えてくれたのだが、何というのかいまだに知らない。いや、昔は知っていたはずなんだが、どうも記憶が曖昧になっている。
まるで誰かに記憶を操作されたかのように……。
そして最後、さっきより力の出力を気絶をしないほど上げ、五セット繰り返す。
出力を上げたほうが早く済むので、差ほど時間はかからなかった。
その後風呂に入り身支度を済ませる。部屋をチェックアウトして、宿を出たときは七時をまわっていた。
最初のコメントを投稿しよう!