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「おい、プライス。早く魔力探知をして、奴を探さないか?」
ガルドはプライスの方を向き、肩を軽く揺らした。
ゴトッ。
と鈍い音がしたかと思うとプライスの首が落ちる。刹那、鮮血し大量の血がガルドに散った。
さすがは歴戦を勝ち抜いてきた将軍。声の一つも上げなかった。だが、さすがのガルドも目の前で味方の首が落ちたのは初めてなのだろう。驚愕の表情が隠しきれていない。
「ぜ、全兵につぐ。まだどこかに奴がいるはずだ探し出せ!」
ガルドは抜剣し、振り向きながら後ろに向かって叫んだ。
後ろを向くと漆黒の剣を右下に下げている銀髪の男の背中が目に入った。剣から血が垂れていることに、ガルドは気付かない。
「おい、お前たち。どこを見ている。奴は後ろだ。全員で八つ裂きにしてしまえ!」
再びガルドは叫んだ。
すると――
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