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★ ★ ★
「んじゃ、行くぜっ」
「ああ」
「うん」
アレンの声に答える俺とアスナ。
現在場所は変わり体育館の入口前。ここまでくるのにも細心の注意を払ったため、それなりに時間が経っていた。
俺が誰も体育館の周りには誰もいないと言うにもかかわらず、二人とも信用してくれなかったせいだ。確かに逆の立場なら俺も信用しないと思うが……。
「【inferior・シャドーズハイド】」
アレンが魔法を唱えたため三人とも姿が消える。原理はわからないが幻術の類いらしい。と言っても明確には幻術でもないそうだ。もうどっちでもええわ。
アレンは三人とも姿が見えないことを確認すると、急いで手が入るくらいまで体育館入口の扉を開けた。
何故急いでいるかと言うと、魔法を使うと大気中にあるマキというのが乱れるので、大抵の魔導士には、ばれてしまうからだそうだ。
「【inferior・ホワイトアウト】」
再びアレンが魔法を唱えると、刹那、体育館の扉の隙間からから光が溢れだした。魔法名通り、体育館内は真っ白に埋め尽くされているに違いない。
しばらくして光が止む。そして生徒や教師たちの呻き声や悲鳴、怒号などが聞こえてきた。
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