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「でも本当は?」アレンが言う。
「すみませんでした。ラファエルめが悪ーございました。自分の生徒達にセクハラ発言をしたこと、深海より深く反省しております。どうか、どうかお許しを……」
ボロボロじゃねーか。
ギャハハハハハハハッと笑うアレン。
「ふんっ」
俺の隣に座っている女子。髪の色が銀(薄い青が入っている)で碧眼なことから判断して、恐らく貴族だ。
「何か用?」
若干鋭い声にビクッとする俺。なんで俺が見ているこに気づいたのだろうか。
「いや」歯切れ悪く答える。
「それならこっち見ないでくれるかしら、変態っ」
「はっ?」
「ふんっ」
なんだコイツ。……自意識過剰過ぎるだろ。とりあえずこれ以上話す必要もないので、ラファエル先生の方を見る。
「席順の早いやつから自己紹介始めぞぉ」
いつのまに復活してたんだよ……。
しばらくクラスメイトの自己紹介が続く。適当に聞き流していると、アスナの番が回ってきた。
「……アスナ・メルクスと言います。よろしくお願いします」
そう言って自分の席に戻る。言葉は詰まらなかったが、敬語は取れなかったみたいだな。まぁ無理もないか、この人数だし。
「おいおい、アイツの顔見ろよ」
「うわっ、痣かあれ」
「かわいそー」
「よしなよ……(クスクス)」
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