魔法学園入学

29/44
前へ
/353ページ
次へ
「でも本当は?」アレンが言う。 「すみませんでした。ラファエルめが悪ーございました。自分の生徒達にセクハラ発言をしたこと、深海より深く反省しております。どうか、どうかお許しを……」  ボロボロじゃねーか。  ギャハハハハハハハッと笑うアレン。 「ふんっ」  俺の隣に座っている女子。髪の色が銀(薄い青が入っている)で碧眼なことから判断して、恐らく貴族だ。 「何か用?」  若干鋭い声にビクッとする俺。なんで俺が見ているこに気づいたのだろうか。 「いや」歯切れ悪く答える。 「それならこっち見ないでくれるかしら、変態っ」 「はっ?」 「ふんっ」  なんだコイツ。……自意識過剰過ぎるだろ。とりあえずこれ以上話す必要もないので、ラファエル先生の方を見る。 「席順の早いやつから自己紹介始めぞぉ」  いつのまに復活してたんだよ……。  しばらくクラスメイトの自己紹介が続く。適当に聞き流していると、アスナの番が回ってきた。 「……アスナ・メルクスと言います。よろしくお願いします」  そう言って自分の席に戻る。言葉は詰まらなかったが、敬語は取れなかったみたいだな。まぁ無理もないか、この人数だし。 「おいおい、アイツの顔見ろよ」 「うわっ、痣かあれ」 「かわいそー」 「よしなよ……(クスクス)」
/353ページ

最初のコメントを投稿しよう!

198人が本棚に入れています
本棚に追加