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関係をもつ? ……意味がわからない。俺が答えないのを見て続ける。
「そういう貴族だからって理由で近づいて来る輩が一番嫌いなのよ!」
ああ、なるほど。そういうことか……。
「俺はお前の独り言に答えただけだ。それが不快だったなら謝ろう。すまない」
「あれが聞こえたの!?」
耳が良すぎて悪かったな。
「それなら、もうお前と会話すらしないことを約束しよう」
「そ、そうしなさいっ!」
もう会話はしないと言ったので、俺は答えなかった。
クラスを見ると嫌な空気のまま自己紹介は進んでいた。アスナを見ると、顔を隠すようにして俯いている。そこで、アレンの番が回ってきた。
「俺の名前はアレン・レナソル! 得意属性は光と闇だ。好きな女の子のタイプは――」
クラスの女子たちが、期待の籠った目でアレンを見つめていた。そんなに気になるのか……。あ、そうか。アレンは超絶イケメンだったな。
女子の気持ちが痛いほどわかる位、アレンは美少年なのだ。
「――俺の隣に座っている、紺色の髪をした美少女こと、アスナちゃんだ!」
超絶イケメンは言うこともイケメンだな……。
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