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しばらく目を瞑っていると大分落ち着いた。感情に流されて行動するのは、俺の悪い癖だな。
「まだ名乗り出ないのか! 意気地無しめ。……まぁ、このシスル・ヴァン・ゼフォード様の前で、このボクに不意打ちしたなんて言えるわけないか……。この平民風情共がっ!」
クラスにいる小数の平民に向かって言うシスル。貴族と平民の比率は大体7:3くらいだ。
それにしても“ゼフォード家”か……。俺でも知っている。エンティークでも指折りに入る大貴族だ。確か王位継承権もあったはず……。
「シスル、落ち着け。お前にけがをさせたのは良くないが、シスルにも非がある。殺すなんて単語、迂闊につかうんじゃねぇよ」
ラファエル先生の言葉に反論しないシスル。ラファエル先生はどう見ても平民だが、先生だと割りきっているのかも知れない。
「じゃあルーク。シスルと一緒に保健室に行ってやれ」
勘弁してくれよ……。
「いえ、結構です。一人で行けます」
そう言ってシスルは教室から出ていった。それにしても先生だと急におとなしくなったなアイツ……。
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