魔法学園入学

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 ラファエル先生の体の回りに透明のような何かが見える。あれで魔法を防いだようだ。 「ふー、流石にボケすぎた! あと十分でLHR終わるから、自己紹介急ピッチで進めてくれっ」 「あたしは端(はな)からそのつもりなんですが……。もういいです。なら改めて自己紹介するわ。あたしの名前はセリーナ・ヴェン・ラスターク。得意属性は……“氷”。嫌いな人間は変態、媚を売る人間と腐った貴族。そしてアイツ」  アイツと言って誰を指差すかと思えば、俺だった。 「うわ~。あの子お気の毒」 「確かに大貴族に目をつけられたらな」 「ご愁傷さまですぅ」 「ぷはっ! 目つけられてるやんの!!」  おい、最後の。お前だろアレン。  よろしくと言って、自己紹介が終わったセリーナは席に着く。その時俺の方を一度も見なかった。  ふと思ったが、俺は大貴族に目をつけられ過ぎじゃないか。ゼフォードにラスターク。エンティーク建国時からいる五家の一角だ。  めんどくさい。非常にめんどくさい!
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