魔法学園入学

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 誰が変態だ、誰が。 「くっ!」  とシスルは悔しそうに呻き声をあげた。 「ハイハイ、その辺にしとけよ。それとルーク。お前は後で俺のところに来い」 「わかりました」  なぜ俺がと思ったが、しょうがない。俺はシスルの勝ち誇った顔を見たくないので席に着く。  そして最後の生徒が自己紹介し終わり、今日は解散となった。    ★  ★  ★ 「ルーク。一緒に帰ろうぜ」アレンが言った。 「俺は先生に呼び出しくらってるだろうが」 「あ、そうか」 「だいたいどこに帰るんだよ?」 「ルーク君。そんなことも知らないの?」  アスナが目を見開いて答える。そんなに驚くことか、普通。 「私たち生徒は、原則ここの寮で暮らさないといけないんだよ。理由があるなら別だけど」 「そ、そうなのか!?」  アレンがかなりオーバーに答えた。 「なんでアレン君が驚いてるの……」  じゃあなんでお前は、赤面しながら話すんだよ。と俺がアスナに思ったのは言うまでもない。 「えっ? だってルークは姉貴のいる宿屋に泊まってんだろ。だから一緒に帰ろうと思ったんだけど……。寮生活か……あっ、俺着替えないわ!!」  俺は布袋の中にある。俺は常に旅するため、必需品はいつも持ち歩いている。このバカと一緒にしないで貰いたい。
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