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「ありがとうございました」
俺は丁寧に頭を下げる。礼儀は大切だ。
「いえいえ、どういたしましてっ。じゃあ私はこれで帰るわ」
「はい」
女の教師が帰ろうとした矢先、中からラファエルと女子生徒の声が聞こえてきた。
『まったく姉妹そろって他人行儀なんだからん。先生悲しいわぁ』
『キモい』
『そうそう、そんな感じで来いよ。俺、敬語使われなくても平気だから』
『いえ、あたしが気にするので。それとさっきからはぐらかしていますが、怪我の治療費は払います』
『怪我? いいよ、そんなの。俺、体頑丈だし、パンツで十分だ』
『ぶち殺しますよ』
『いやん。先生、生徒に殺されちゃうわぁ』
『はぁ、そんなのだからお姉ちゃんも他人行儀になるんですよ』
『なるほど……。じゃあどうすればいいんだ?』
『……お姉ちゃんを褒めるとか』
いつの間にか横にいた女の教師が、期待の籠った目で扉を見つめていた。
『……俺は巨乳より貧乳の方が、魅力的な女性だと思うぜっ』
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