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パキパキパキパキパキパキ。ボオォォォォォォォ。
そんな音がしたかと思うと、扉がお亡くなりました。お役目ご苦労様です。本当にありがとうございました。
というか一瞬で氷って、一瞬で蒸発したため気化したからな!? この間僅かまばたき一回分。恐るべし。敬語を使わずにはいられない。
扉が亡くなって見えるラファエル先生の部屋はかなり汚い。本やら鞄やら塵紙のどあちこちに散乱している。
「また、派手に登場してきたな、ミリーナ」
ラファエルが女教師がの名前を呼んだとき、一瞬、場の空気が和んだかと思ったが、どうやら勘違いのようだ。
「今日という今日は絶対に殺すわよ!」
ミリーナの今の顔は、正に鬼の形相。鬼すらトンズラこくような顔をしていた。
「そんな恐い顔すんなよ。可愛い顔が台無しだぞっ」
「なっ!? か、可愛い顔……。べ、別に貴方にそんなこと言われても、全然嬉しくないんだから!」
のわりには、手が止まっている。真っ赤な顔でで俯いていて、なんかぶつぶつ言っている。
「ズルいわよ、そんなの。いつもバカにしてくるくせに……。なによ、もう! バカ……」
と言っているように聞こえたが、物凄く小さい声だった。
「おい、セリーナ。褒めたら逆効果じゃないかよ。嬉しくないって言われちまったぞ」
バカだなー、コイツ……。
「それでいいんです」
「はぁ? なわけないだろ。なあ、ルーク」
俺に振るな。……ほらセリーナがキッて睨んできたじゃないか。
「俺は関係ないんで」
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