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「第七感ですか……?」
「ああ、そうだ」
人間が外界の事物を認識する五つの感覚に、視覚・聴覚・嗅覚・味覚・触覚がある。これを五感と呼び、人間は生まれもって障害を除いては、皆もっている感覚だ。
それに加え魔法という力。マキという新たな気体が発見され、干渉によりケルムに変換、そして意志の力により魔法という力が証明された。
今まで第六感(シックスセンス)とされてきたインスピレーションなどは、すべて無属性に分類されている魔法でおこなえるため、魔法=第六感と世間では認識された。
だから第七感なんて誰も考えなかった。魔法は科学より便利だし、ほとんどのことなら、なんでもできるからである。
「そんなの……存在するんですか?」
「いや、俺が勝手につけただけだ。マキが乱れないから魔法じゃないことは確かだしな。例えば、ほら」
そう言ってラファエルはセブンスセンスを使い、力の波動を飛ばす。それは一直線に飛んでいき、柱に直撃した。
「今の力は魔法なら風属性か無属性に分類されるだろう。だがマキは乱れない。ということは魔法じゃない。つまりセブンスセンスってなったわけだ!」
ルークは魔法についての知識は皆無なので、マキが乱れたか乱れてないか判別できないことに、ラファエルは気づかなかった。
「なるほど……。話は変わりますが、先生はセブンスセンスで肉体の身体能力を限界まであげると、何分もちますか?」
「いや、したことないな。魔法に【エンフォース】ていう身体強化魔法があるからな。ケルム、あんまり消費しないし」
「そうですか……」
「そんなにきついのか?」
「俺は最大出力なら、もって五分です」
「そんなにか!?」
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