散策

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  ★  ★  ★  現在の時刻は午後五時。俺は“ラファエル”の部屋を出て寮に向かっている。……俺はあんな先生をもう“ラファエル先生”と呼べそうにない。  にしても、思ったより長居したな……。  序盤の方はミリーナ先生とセリーナが居たため、中々ラファエルと会話できなかった。  だんだんめんどくさくなってきたのもあって、寝てしまったのが、想像以上に時間をくったらしい。  昼飯の時間は当に過ぎ、晩飯の方が近い。まあ昼飯抜かすくらい、どおってことないのだが。  寮の位置はわかっていたので難なく着く。だが寮の棟が十もあるので、さすがにまいった。  寮の前でどうするか悩んで立っていると、ふいに後ろから声をかけられる。 「何やってんのよ」  声で女だとわかる、綺麗なソプラノ声。だが口調に刺があり、明らかに不機嫌そうな声だった。  振り替えると、案の定と言うか、セリーナ・ヴェン・ラスタークがいた。
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