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「食堂は昼しかやってないから朝と夜は自炊なのよ」
なんだかんだで教えてくれた。
てか、えっ、ということはつまり――
「晩飯も抜きだな」
「はっ? 貴方、夕食食べない気なの!?」
「ああ」
「はぁ、呆れた。だからそんなにガリガリなのね……」
「別に、晩飯抜いたくらい平気だ」
「ふんっ、いいわ。せいぜい空腹で野たれ死になさい!!」
「その程度で死ぬか、アホ」
そこでリフトの扉が開く。俺は狭苦しいリフトから脱出し、自分の部屋に向かった。
ガチャガチャ(鍵開け中)
「アホですってぇぇ! さっきから言わせて置けば、貴方、いったい何様のつもり――」
バタンッ
部屋に逃げた。
とたん静寂に包まれる。アイツがいるといないとでは、ここまで差が激しいのか。人間騒音マシンだな……。
バタンッ!!
隣から物凄い音がした。そんなに怒るなよと思ったが、俺にも非がある訳だから文句は言わないでおく。
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