散策

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 風呂は……あるのか。結構金賭けてんだな。それに家具や生活必需品は全て揃っているし。気前良いなこの学園。  今日は確か……素振りと筋トレの日か。よしっ! どうせ暇だし今からやろう。    素振りを千回。  腕立て伏せを二百回。  腹筋を二百回。  背筋を二百回。  側近を二百回。  ジャンプスクワットを二百回。  これを計十セット行う。 「997、998、999――」  ピンポーン。 「1000!」  五セット目の素振りが終わって部屋の呼び鈴がなった。時計を見ると七時半。いつの間にか結構時間が経っていた。  誰だ? と思いながら、ガチャとドアを開けると――  【騒音マシンセリーナ】が現れた!  一瞬たじろいてしまったせいか、セリーナはもう首と手と足を侵入させて来ている。だが、汗だくで半裸(暑いんで上は脱いだ)の俺を見て、キャッと小さく悲鳴をあげると、後退して行った。  そのため急いで鍵をかけようとしたが、セリーナがドアをバンバン叩くため、ドアが震動して鍵を中々かけられない。しかし、そこは気合いでカバーして施錠する。 「ここを開けなさいっ! じゃないと一晩中ドアを叩きつけるわよっ!!」  一晩中? はっ、やってみろよ。  と思ったが、本当にやりかねないのでドアを開けた。
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