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かりの人物が俺にチョークを手渡す。
分厚いメガネに真面目そうな髪型、それに何より几帳面そうだ、悪い言い方をすれば神経質そうな、おそらく掃除を終えたあとに床を指でなぞって埃が指に着けば、ぶつくさ言うに違いない、そんな感じだ。だがこれは全部俺の想像だ、根拠は一つも無い。論理的でない、この評価はのちのち推測の域を出て確定に変わるだろう。だがは決められないそれより今はとりあえず自己紹介だ。 チョークを受け取り軽く会釈をする。黒板に向かって名前を書き上げる。甲斐田親音、かいだちかね」、親のつけてくれた名前だ。
文句が言える頃にはとっくに手遅れだった。
小さい頃は、ちかちゃんとからかわれた。まぁもう流石にからかわれる事は無くなったが、しばらく忘れられそうにない。「えーとはじめまして甲斐田親音です。親の仕事の都合で越して来ました。間が悪いですけどよろしくお願いします。」笑顔は作れているだろうか?毎回不安だ
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